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第14回琵琶湖一周サイクリング大会
2日目 実走初日

5月2日(日)また晴れ ↑BACK NEXT↓

新海浜あたりだろうか。堤防上を走る

この日は朝から良く晴れている。次の日の予報も晴れ時々曇りと今回は雨に遭わなくて済みそうである。朝食は7時。これまた一度に食堂に入りきらないので2度に分ける事になる。
近江八幡YHの出発前風景そのあと、外に出て自分の自転車を持って集合、点呼。スタッフは自転車の調整で走り回っている。
出発前の準備運動をやって、8時半には予定どおり出発。いつの間にかびわこ放送(BBC)の取材カメラが来て出発風景を撮っている。
こんなに天気がいい中の出発は久しぶりである。そのかわり、5月と言えどもこの時期の日差しは予想外にきつい、日焼けに悩まされそうである。
近江八幡を出発してしばらくは、大中の干拓地、栗見新田と、青々とした田植えが済んだばかりの田んぼの中の湖岸道路を走っていく。朝が早いためまだ車が少ない。2年ほど前までは、この湖岸道路はまだ出来ていなかったため、細い生活道路や、田んぼの中の舗装されたあぜ道を選んで走っていた。どちらかというとこっちの方がのんびりしていて良かったなあ、とも思う。もちろん、道路整備でより安全に、より早く走れるようになったのはありがたいのだが。

栗見新田を過ぎると真新しい湖周道路をはずれ、湖沿いの旧道にはいる。新しい湖周道路が出来たおかげで、旧道には車が少ない。彦根の松並木の中、左手には琵琶湖を望む。八坂の街中では、春祭りが近いのだろう、見事な地車を見せてくれていた。湖岸道路を走る
やがて彦根港に到着、休憩にはいる。まあ、出発したばかりで良く晴れているせいもあってか、みないたって元気である。あちこちで歓談の輪が出来ている。早速私はデジカメで撮って回るのだが、昨日、撮ろうとしたらすぐ横を向いてしまう11歳の女の子も笑顔にピースサインで答えてくれる。おお、か、かわいいではないか・・・でも、あと5、6年してから・・・(なんのこっちゃ。)

彦根港を出てしばらく走るとまた湖周道路に出る。途中、歩道の工事をしている所があるため、急遽並行している村道にコースを変更。こういった工事や、通行止めの個所は、事前の下見の時にチェックして避けるようにするのだが、どうしても当日行ってみると歩道が無くなっていたり、走るはずのところで春祭りでお御輿の行列が居る、と言うことが多々あったりなんかする。フリーのリーダーは、本体よりかなり先行してこのような道路状況をチェックしてくれる。
で、今回の私は、と言うと、スクーターに乗って本隊より先行して走る役を仰せつかっている。ややこしい道の所はアレなのだが、出発直後や一本道のところなどでは、いつでも先行できる余裕があるため、写真を撮る係としては至極都合がいい。

こんな田舎に忽然と現れる長浜ドームの横をかすめて、長浜城へ到着。この先のフリー走行に備えて我々フリースタッフは点呼をとっている本隊から離れて先行する。途中、歩道の駐車車両をチェックしながら、フリー走行の終点で昼食場所でもある奥琵琶スポーツの森で待機することになる。と、スクーターで到着した直後、常連化した中学生(高校生)が走ってくる。いくら途中で歩道のチェックをしながらにしても、スクーターで走って来たオレとさほど変わらないとは見上げたもんである。
尾上温泉郷を走る
ここで昼食を取る。支給された弁当を持って、思い思いに集まって食べている。
みんなまだまだ元気そう、走行ペースもそこそこ上がり、(と言っても、若い連中はペースの遅さに辟易しているのが見て取れる)今日は予定より早くに宿泊地に着きそうだ。

昼食が終わり、出発。左手に竹生島を望んで湖岸道路を走っていく。このころには琵琶湖は見飽きてくる。尾上の温泉街(と言っても旅館が2件ほどしかない)を経由してトンネルを抜ける・・・のだが、トンネルの手前でコケてる人が居る。
若い女性の参加者なのだが、自転車の乗り降りがなんかおぼつかない。トンネルの中の歩道で、対向車待ちのため一旦止まるのだが、再出発がうまく行かない。そのうち、後ろからの列が迫ってきたりしてこれまた慌ててしまうのか走り出さないうちからコケてしまう。取りあえず自転車を押して歩いてトンネルを抜けるように指示しておいたのだが、本人は「今までさんざんコケて体中キズだらけやわ。」と屈託がない。あとで話を聞くとこの人、中国からの留学生と言うことなのだが、いきなり「私、自転車、よう乗りませんねん。」とかましてくれる。よくよく聞いてみると、今まで大学のキャンパスなんかの広いところでしか自転車に乗ったことが無いという。ようそんなんで参加するなあ、と言うと、「いや〜、自転車の乗り方をマスターしよう思てこの大会に参加しましてん。」とこれまた至極屈託がない。(注:インタビュー中の大阪弁は筆者の脚色です。あしからず。)うう〜む、長年スタッフをやってるといろんな人間が来るもんやなあ・・・と現実逃避に走りそうになる。
かわいい顔してこの行動力というか、バイタリティというか、やっぱ日本人とはひと味ちゃいます。うん。
結局この人、次の日は列の最後尾について走るようになった。これだと後ろからつつかれて慌てることもないでしょう。奥琵琶湖。飯浦

このトンネルを抜けると一転して内陸の方へ入り込んでいく。ここらでは険しい山(でも低いんだが)が湖岸まで張りだしていて、今までの風景とは様相を変える。さあて、おなじみ一番の難所、賤ヶ岳(しずがたけ)の峠越えである。
若い人は一気に上がっていくのだが、やっぱり高齢の方々は自転車を押して歩いて上がっている。
頂上の細いトンネルを抜けると、奥琵琶のすばらしい景色が迎えてくれる。入り組んだ湖岸線、険しい山々、遠くに浮かんでいるのは竹生島であろうか。苦労して登ってきたかいがあるというもの。ここで、遅れてくるものを待ち合わせ、点呼を取り、一転して下り坂を下っていく。坂を下りるとすぐに飯浦のドライブイン。ここから先しばらくは通行量が多く、月出峠という難所があるため、一旦自転車を降りて、人間は観光バス、自転車はトラックと分乗して5キロほど先の西浅井町役場まで輸送となる。

それぞれ自転車をトラックに積み込み、ドライブインで休憩。集合時間には、駐車場の観光バスに集まるのだが、なんかここでもモメている。観光バスは人数の関係から2台チャーターしているのだが、事前の打ち合わせでは、1、2、3班は1号車、4、5、6班は2号車と分乗する話になっていたのだが、バスを目の前にしてみると号車の表示がない。あっちゃ〜。みんな好きずきにバスに乗ってしまったあとなので文字通り後の祭り。仕方がないのでスタッフは点呼でバスの間を走り回っている。
こないだまでバス1台だけやったからなあ・・まあ、それで少々出発が遅れたものの、元から到着が早かったので大勢に影響なし、バスを見送った後、私はスクーターで月出峠を登る。
海津大崎での走行さて、西浅井町役場でそれぞれ自転車を受け取り出発。これまた田植えの済んだばかりの田んぼの中を走っていく。そして、海津大崎へと出る湖岸道へと自転車を走らせていく。この大浦から海津へと抜ける湖岸道路は全幅1.5〜2車線ほどで、湖岸のキワを山裾をぐるっと回る形に走っている。細かい(?)トンネルが点在するが、あまり交通量は多くなく、アップダウンもあまりないので自転車で走るには快適である。
そしてこの道路沿いにはぐるっと桜の木が植えてある。一度、そーゆー季節にこの桜のトンネルの中で走ってみたいとは思うのだが、なかなか機会がない。(ちなみに、そーゆー季節には、当然のことながら大渋滞、車は通行止めになったり一方通行になったりするそうです。)

前方にははるかに湖をはさんでマキノの町並みが見える。今日の宿泊地ももうすぐ。どうも到着時間はかなり早くなりそうである。伴走車のイブキさんから、ここらあたりのキャンプ場で休憩をとって時間稼ぎをする、と言う指示が出る。が、先行の偵察スタッフによると、この好天が災い(??)してどこのキャンプ場もテントや駐車車両がいっぱいで80人以上の人間が入る余裕がない。
仕方がないので、そのまま宿泊地である海津天神ユース・インへと直行することとなった。
海津大崎を経由して、海津、マキノの市街へとはいる。夕方4時頃、予定よりかなり早く海津天神ユースインへ到着。海津天神ユース・インでのミーティング風景

荷物を受け取り、部屋へ向かう、パンク修理をするスタッフ、風呂へ走る人、まだ体力の余っている中学生はもう一回り走ってくると出ていく。到着が早すぎたため、夕食まではまだ時間がある。風呂はすでにふさがっている。手持ちぶさたの人たちは所在なさげに夕暮れの中庭でたたずんでいる。(この風景がなかなかおもしろかった。)
夕食が終わると、全員食堂に集まって明日のコース説明、ミーティング。
それが終わると、あいも変わらず、スタッフが集まって打ち合わせ(と言う名前の宴会)。
くだんの中学生コンビは、そばを流れる用水路?で魚取りにいそしんでいる。
そのうちどこからか炭のコンロを引っぱり出してきて肉を焼いている。

そうして夜も更けていく。

写真解説

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