第14回琵琶湖一周サイクリング大会
大会初日
5月1日(土)晴れ | ↑BACK NEXT↓ |
さて、波乱の予感を感じつつも、第14回琵琶湖一周の幕は開く。
この日、午前中にはスタッフは集合。簡単なうち合わせをしてそれぞれ持ち場に散っていく。
今回の参加申し込みは65人と、4〜5年ぶりぐらいで募集人員を上回った大会になりそうである。
ところが、である、今回はスタッフの集まりがどうも悪い。ここのところの不振から、今回も(定員割れで)大丈夫やろう・・とこの日に予定を入れてしまったスタッフが大分居たそうだ。
この大会も一時は参加者100名を越える盛況??を誇ったものだが、あの阪神大震災からこっち、参加者は激減してしまい、このところ、参加者よりもスタッフの方が数が多いと言う大会になってきていた。
前回も、三十数名という少人数の大会となってしまっている。
また、今年は(も??)参加者数の予想が付きにくかった、と言う事情もあったりなんかする。
当初、事務処理、スタッフの手配などの余裕を見て4月の中旬に参加締め切りを設定していたのだが、最初の宣伝展開の遅れ(大体、2月に入ってからの開催決定ですからねえ。)で、その締め切りではユースホステル新聞などの宣伝媒体の掲載が間に合わないことが判明。
案の定、この締め切り時点では参加申込者十数名という惨憺たる結果となった。この時点で、どうも例年??の様な少人数の大会になると事務局長(スタッフの出欠を管理している)が踏んだかどうかは定かではないが、これまた例年通り(ね、こんなエー加減で運営してんですよ)第2次締めとして、4月の最終週に参加申し込み締め切りを設定することになる。
しかし、常に予想というのは裏切られるもので、思いもしなかったスポーツ新聞や雑誌にこの大会の情報が載ったりとかで、2次締め切り間際には参加申し込みが殺到するという次第と相成った。
この大会の主要宣伝媒体としているユース新聞の掲載分には、なぜか開催日程が違う、参加費もミスプリ、あまつさえ開催団体名も間違えていた、と言うのがご愛敬ではある。
このような事情で、参加者が定員枠を越えそうだという話は開催の数日前に判明したのだが、スタッフ確保が間に合うわけもなく、不安を残しての開催となってしまった。
昼過ぎには、業者よりレンタサイクルが届く。今回は、新規開店となるレンタサイクル屋さん(??)から、営業開始前の自転車を借りられることになっている。さすがに持ち込んできた自転車をみると全部新品で、サイクリング車有り、マウンテンサイクル有り、アルミフレームのシティーサイクル有りと、多種彩々である。
しかし喜びもつかの間、よく見ると、ライト(前照灯)が付いていなかったり、鍵がワイヤーロックだったり、なにか不安が胸をよぎるのであった。
その上、予想外(と言ったらシバかれる。)の参加者の多さに、レンタサイクルの台数が足りず、おなじみの旧来の重い鉄フレームのミニサイクルも十台ほど投入とあいなった。今までの大会で走ってきたミニサイクル、と言っても、新車のアルミフレームと比べればこの鉄フレームは誰もが避けたいところ。このため、このミニサイクルがあてがわれた人には、レンタサイクル代を割り引くように配慮することとなった。
昼も過ぎる頃になると、参加者の方もぼちぼちと到着し始める。午後の4時には受付が始まる。
近江八幡駅からの送迎のワゴンが到着したりして、YHの中庭ではレンタサイクルを選ぶ人たちでごった返してくる。かくいう私も、スタッフ不足のためにレンタサイクルの調整役に走りまわることとなる。
やっぱり人気はマウンテンとアルミフレームのシティサイクル。心配された鉄フレームのミニサイクルも、案外、年輩の方や、本職のオバちゃん(??)の方が慣れてる方がいいからとあえてこれを選んでいかれる。(さすがオバチャリ??)
で、予想外に不人気なのがサイクリング車。車体も軽くタイヤも細いのだが、サドルの高さと前傾姿勢が敬遠されるようで、他の車種に比べて売れ行きが悪い。
どうも、最後に残るのは、このサイクリング者と鉄フレームのオバチャリになりそうである。
しかし、遅れてくる参加者の女の子や年輩の方にサイクリング車をあてがうわけにもいかない。そこで、比較的若い人や元気そうな人には強く勧めることとなってしまうのだが、50代の(元気そうな??)お父さんに、このサイクリング車を勧めて(押しつけた??)乗って貰ったのだが、このあと実走の時には休憩所で顔を合わす度に、「これ乗っとったら腰痛いわあ」とボヤかれることとなってしまった。あっちゃ〜。
今回は、いつもより受付時間を遅くしたため、受付が済んでレンタサイクルの割り当てが終わった人たちにはさっそく風呂に入って貰い、夕食をとって貰う。この夕食も、この大人数で一度に出来ないため、食事時間を2回に分けて割り当てることとなっている。
メニューはおなじみ近江八幡YH自慢の近江牛のステーキである。
外が暗くなる頃には、講堂(?)に集まり開会式が始まる。統一地方選の直後の大会のためか、滋賀県新知事からの挨拶文が朗読される。こんな挨拶文なんかより、パトカーか白バイの一台でも付けてもうたほうがよっぽど助かるわい、とは口さがないスタッフの言。
そのあと班別に分かれて、明日からの長い行程に向けてのうち合わせが始まる。
参加者をざっとみてみると、若い人間が多い。11歳の女の子から始まり、71歳のおばちゃんまで、相変わらず多彩な顔ぶれである。
なんか、今回はやけに中学生(の男)が多い。前回来ていた、もう常連と化している中学生(高校生になったそうな)コンビの顔も見える。ここらへんは、人手不足の折り、常連中学生(なんつー用語だ)には、リーダーとして走って貰い、体力を消耗させることに相談がまとまっている。まあ、将来のスタッフ候補ということであろうか。
開会式、オリエンテーションもお開きとなり、それぞれ部屋に戻ってあとは寝るだけとなる。我々スタッフはスタッフ部屋に集まりうち合わせ(と言う名前の宴会)。
事務局長のイブキさんも今回は機嫌がいい。
そうこうしていると参加者の方からクレームが来る。見に行ってみると、10人部屋のうち4人ほどが中学生が入っていて、ちょっとした修学旅行状態になってしまっている。
元から早く眠るつもりもなく、おしゃべりしたり、廊下を走り回ったり、これじゃ他の人たちに寝ろという方が無理。とりあえず、騒いでいる連中には眠くなるまで食堂に行って遊んでおけ!ということで落着。どうも班分けにエネルギーを使いすぎて部屋割りをおざなりにしてしまったツケが来たようだ。
写真解説
- レンタサイクルの搬入風景。
受付が夕方からなので昼間の搬入となっている。
「今度のレンタは新車やから、あんまり整備せんでいけるで。」ふーん、そう、みんなタイヤの空気も入ってるわけね。ブレーキも調整せんでいけるんやね。チェンジのワイヤーも、伸びてはないわけね。ふーん。
しやのに、なんでオレ、こんなに忙しいんやろうね・・・- 開会式風景
ここでも出てますが、他の写真でもよく見られる蛍光キミドリ色のシュミの悪いトレーナーは、スタッフのトレーナーです。あしからず。- 班別に分かれてのミーティング。
開会式が終わったら班別に車座になって明日からの実走の細かいコース説明、質疑応答などを行う。
やっぱり、これで見てても参加者のみなさんの格好、しっくりきませんねえ。こっちの方が普段のファッションなんでしょうけどね。- おまえら、えーかげんに寝んかい!!
まったく、中学生連のツルむスピードは尋常ではない。送り迎えに家族が来ているのを見ていると、家族の前ではいたっておとなしいのだが、独りになると、とたんに解き放れたように子供の顔になっている。あえて同年代の人間は同じ班にはしないようにしているのだが、それでもミーティングが終わるととたんにツルんでいる。
なるほど、修学旅行の教師の苦労はこういうものなのかと痛感する。
でも、たまには親から解放されてハメはずすのも必要なことなんでしょうね。